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東京新聞 連載 「インテリアわたし流 17 」

June 23, 2008 3:27 PM

デザイナー林柳江が東京新聞で連載中のコラム 「インテリアわたし流」 をご紹介しています。


白麻のカーテン
 梅雨の晴れ間は、せっかく干した洗濯物もカラリと乾いてくれないから、アイロン掛けで仕上げることになる。
 家事の中で「最も嫌いで面倒」とのアンケート結果もあるいようだが、私がマメにかけるようになったのは、香港での暮らしがきっかけだ。
 日本も多湿だが、香港は別格。雨期には、晴れているからと油断し、窓を開けたままうっかり外出でもしようものなら、留守中に誰かが霧吹きで水を撒いたのでは?と疑うほど、部屋中がしっとりと濡れてしまう。これは香港初心者ならではの失敗談で、渋々とアイロン掛けをする羽目となった。
 大物のシーツはおろか、子供の肌着や靴下まで掛けたから、アイロン掛けにはちょっとうるさい。


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光を通す白麻のカーテン。カットワークが美しい。


 イタリア、コモ湖近くの住まいを訪問した時のこと。
 パッリとアイロンを掛けた白麻のカーテンが居間の窓に掛かっていた。水を幾度もくぐって薄くなった純白の麻地に、優雅な花が裾にカットワークで縁取られている。糊がきいて、しわ一つ無い完璧なアイロン仕上げに思わず心奪われ、見つめてしまった。
 何処で手に入れられるか、たずねて向かった先は野菜や魚が並ぶマーケット。Tシャツと並んで、幅も長さもとりどりに山積みされていた中から嬉しく手に入れたのがこの一枚なのである。


東京新聞 生活面 6月23日  デザイナー 林柳江

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東京新聞 連載 「インテリアわたし流 16 」

June 2, 2008 12:02 PM

デザイナー林柳江が東京新聞で連載中のコラム 「インテリアわたし流」 をご紹介しています。


逸品ヴィンテージの予感
 私たちにもなじみの深い北欧家具が欧米の名だたるオークションハウスに出品されたという。
 ニューヨークで落札された運慶作の仏像の話題はまだ記憶に新しい。が、美術史に残る巨匠の作品や歴史上の貴婦人を飾った宝飾品に交じり、ミッドセンチュリーと呼ばれる1950年代から長く使われてきたデンマークの、いわば中古の生活用品であるソファやキャビネットが数千万円もの価格で競われたと聞けばちょっと驚く。
 巨匠ハンス・J・ウェグナーに代表されるデザイナーたちと優れた技術を持つ職人たちとの協働による逸品に違いないが、王侯貴族のための贅を凝らした調度品ではなく、生活のなかで使われた家具だ。
 ローズウッドやウォルナット、チークなど今では入手が難しい希少な樹種を贅沢に使えた時代の賜物でもある。


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洗練された、優雅な曲線が美しい「エッグチェア」


 さて、ここに未来のヴィンテージになると予感させる一脚の椅子がある。ウェグナーと並び称されるアルネ・ヤコブセンの「エッグチェア」で、今春発売された五十周年記念の限定品だ。
 世界に999台の特別仕様。その名のとおり優雅な丸みを帯びた背面は滑らかなスエードで包まれ、座面は柔らかな表革。どちらもダークチョコレートブラウン。
 時を待てばオークションにも?と期待させる逸品だ。


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東京新聞 生活面 6月2日  デザイナー 林柳江

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