デザイナー林柳江が東京新聞で連載中のコラム 「インテリアわたし流」 をご紹介しています。
豊かな時を過ごすため
日頃から「時間」、「活用」というキーワードが気になって、書店ではビジネス実用書コーナーに立ち寄り、部屋に帰れば本棚には似たようなタイトルの本が並ぶ始末。
あれこれ読んでみたが、要は「限りある時間の活用術」をいかに「習慣化」させるかが鍵であり、読者にとってはこの「習慣化」を身に付けるプロセスが一番知りたいところだが、どの著者も「時のすぎゆくまま」に任せず、一日の時間をもっと意識することから始めよう、と説く。
時間を意識する、となれば「時計」だが、今や腕時計も携帯電話に取って代わられているように、部屋のなかでも影が薄い。

シンプルなフレーム(奥)もニットもアートのような存在感。大きさを生かして低めに掛けてみては
そこで「時の流れを計る道具=時計」の復権を求めて、部屋のインテリアの主役級となる壁時計を紹介したい。
どちらも直径90㎝もある円形の壁掛け時計で、生まれはイタリア。ひとつは生成りの糸で丸く編まれているもの。外周のなわ編み模様が美しく、面白い。
同じ大きさのもうひとつの時計は、12と3と9の文字がシンプルな真っ白なケース。10㎝も厚みのあるフレームが日差しの移ろいにつれて、陰翳の変化で時を伝えてくれる。
豊かな時を過ごすために、美しい時計を選ぶ。これが時間の活用術となると嬉しい。
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東京新聞 生活面 7月7日 デザイナー 林柳江




